洗剤や洗濯機の性能が向上し、各家庭の洗濯事情もそれぞれに変化をしてきていることを感じます。収納設計のヒアリングでも「洗濯物はどこで干しますか?」から「洗濯物は干しますか?」という質問に変わってきました。
新築分譲マンションで、一昔前は「室内干しレール」は建築オプションで希望をお伺いして取り付けていたと思いますが、最近は標準仕様でリビングダイニングの窓際に設置されている図面も多く見受けられるようになりました。洗濯乾燥機に全てお任せなお宅も多いですし、最近見られる標準仕様の室内干しの位置や設置は微妙なところです。
これ、家を雑然とさせ、片付けにくくする原因のひとつとなっているお宅も多いように感じます。
設計側としては、取り込んだ時や雨天の際の一時干しのイメージで、レールも簡単に外せるようになっているのですが、日常の中でついつい干しっぱなしになりがちなお宅も。。。
特に、梅雨時で外に干せない、共働きで外に干さない、または小さいお子様がいらっしゃるお宅では、洗い替えも多いのでついつい干したものから使う、という悪循環が起きたりしています。
玄関から廊下、リビングのドアを開けた時、人間の視野は窓の外の開放感へと意識が向きます。その解放感の前に洗濯物どっさり!が視界に真っ先に入るのです。
一日の疲れを癒やし、寛ぐはずのリビングダイニングが、洗濯物によって部屋を狭く感じさせ、散らかった環境を作り出し、イライラする原因にもなりかねません。
他の部屋に移設したいと思っても、天井部分の躯体は共用部分なので後からは移設は厳しい場合もあります。。。便利で快適に、と良かれと思って標準仕様となっているのかもしれませんが、、、考えものです。
掛けるならグリーンやドライフラワーなどにしたいものです。