適切な風穴を見つける

収納サポートでお伺いした際、可能な限り家中をご家族の方と一緒にグルっと一周、拝見します。日常のクセ、生活のオリのようなものが溜まり(←誰にでもあると思います)、混み入った中に「あ、ここが風穴だな」と感じられる場所があります。

それはだいぶ確度高めにわかるようになってきました。(スピリチュアル的なことではないです。笑)
「風穴」というのは、わかりやすく言うと片付けを始める箇所でしょうか。
モノが多いお住まいの場合、ここから片付け始めればなんとなくモノと家の空気が、ぷしゅ~~~っと抜けていくようなイメージができる箇所のこと。
なかなか簡単には見つからない場合もあるのですが、客観的に家中を見回したとき、どこから始めればいいのか、頭の中で工程を組み立てることができるとより明確になります。
余談ですが、特定のモノが多いお宅、好きです。まんべんなく多いというより、こだわりのモノや趣味のモノが見られると人物像が見えてきてワクワクします。
先日、お伺いしたお宅もとりわけ茶器がたっくさん!お茶もたっくさん。笑。
美味しい中国茶を淹れていただきました。

収納はセラピーになる

「収納」というとどうしても収納グッズを使って綺麗に整えるイメージが根強いですが、実は心や頭の整理がとても大切なことだと思います。入り口はどちらでもいいと思いますし、同時進行できると理想的。
原因がどこにあるのか、思考のクセはないか、今の状態はいつからそうなったか。そのようなことを整理して客観的に考えたうえで、自分にとって心地よい収納場所はどこなのか。そして繰り返される日常にどのような習慣を持つか。
イメージしたことは実現できるので、頭の整理は特に大事ですね。

もともとカウンセラーやセラピストになりたい、と思い始めたことも収納の仕事に携わるようになったきっかけのひとつです。
「収納セラピー」という言葉に出会い、その言葉の先にどのような仕事があるのか、を探求しました。これが抜群に私のこれまでやってきたインテリアの仕事や間取りの問題と深く絡み合うことがわかり、どんどん収納の仕事にはまっていきました。どこまでも奥は深いです。定型はなく、ひとりひとり異なるからでしょうか。

日常は出してはしまう、の繰り返し

心と頭とモノの整理ができて所定の場所を作っても、勝手にモノは戻ってはくれません。片付けが完了してからも習慣を整え、こまめに動く必要が日常にはあります。そのためにいかに出しやすくしまいやすい場所に収納場所をつくり「よく使うもの」を置くか、を決める必要があります。
何かをきっかけに片付かない方向へと回転してしまった歯車を、ぐいいっと逆回転させるには強い動力が必要。私たちはそのためのサポートをしているようなカタチでしょうか。そのためにも「風穴」は最短距離で指南してくれます。


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