数か月前に予約していた「江之浦測候所」へ行ってきました。雲の動きにも心奪われる、程よい薄曇り。その地平線はいつまでも見ていられる景色でした。
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2年前に森美術館で開催されていた「建築の日本展」
PRを担当していた姪っ子ちゃんが「好きそうだから送るね」という内容の手紙とともにそのチケットを郵送してくれた思い出があります。
その展示の中でいくつか気になって行きたい場所ができました。その一つがこの場所。2年越しでやっと訪れることができました。
JR根府川駅で予約してくれた友人と待ち合わせ。
海が一望できるこの駅は「関東の駅百選認定駅」にも選ばれているようです。
無料送迎バスで向かいます。最寄り駅からは徒歩40分ぐらいだそうです。
到着すると門は閉まっていて、午前の部と完全入れ替え制。予約のみの少人数なのでゆっくりと散策することができます。
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時間になると開門。入口からすぐに始まる石の通路には世界の地平線の写真が展示されています。同じ空と海だけの写真なのに、それぞれに表情があるのが不思議。
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大きくはふたつのエリアに分かれていて、常に海を眺めながらひたすら歩きます。途中からは竹林とみかん畑。迷うことなく順路に沿って行けば、自然に戻れます。ゆっくり巡って2時間弱です。
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借景と建築が呼応する各施設、庭園・造園、考古遺物、歴史が刻まれた石、、、そして海。
新たなる命が再生される冬至、重要な折り返し点の夏至、通過点である春分と秋分。天空を測候する地点を意識できるようになっているから「測候所」と名付けられたのですね。
夏至と冬至、まっすぐに日の出が入ってくる建築が2か所作られ、それらを中心に敷地は広がっています。
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この石に日があたる
イランでも冬至と夏至をとても大切にしていることを知りました。結婚してその文化に触れてから、私もこれまでよりとても意識をするようになりました。
そしてここのところ「石」が気になる。。。なのでより一層この場所に来てみたかったのです。
巨大な石も圧倒されましたが、これ以上は行ってはいけませんよ、の印として、ところどころにさりげなく置かれている「止め石」がとても気に入ってしまいました。
実際にこの測候所で四季の日の出を見てみたいですが、それは叶わないのかしら。夏至と冬至の日の出には特別にこの場に入れる、そんなイベントがあるといいですね。