キレイを維持するために

多くの収納メソッドやマニュアルがシェアされて20年近く経過してきたでしょうか。コロナ禍で状況も変化し、今まで以上に家に意識が向けられて「断捨離しました!」「片付けました!」という話もよくお聞きします。

スッキリと片付いた後、どのように維持していくのか。
日々の暮らしでは刻々とモノの量に増減があり、その収納場所の仕組み作りまでできていることはとても楽ではあります。けれども、日常の中では出してはしまうの繰り返し。構築したものをキレイに維持するためにはどうしたらいいのか。根本的なルールとして大切なのは「OKサイン」を出さない、ということに尽きるのではないかと思います。

割れ窓理論

どこかで聞かれたことがあるかと思います。1枚の割られた窓ガラスをそのままに放置しておくと、さらに割られる窓ガラスが増え、いずれ街全体が荒廃してしまうという理論。(犯罪学者ジョージ・ケリー博士による提唱)
この理論をもとに、ニューヨーク市では地下鉄の落書きなど徹底的に取り締まった結果、殺人や強盗などの犯罪が大幅に減少して治安回復に成果をあげたそうです。
この考えのもと、家具屋さんで働いていたころにはイルミネーション輝く表参道の通りを夜毎、毎朝、掃除するという活動にも参加していたことがあります。(協賛する商店街メンバーで掃除をしていました。)
タバコの吸い殻や空き缶、飲み残しのカップなど、ゴミ箱があっても放置されるのですよね。一つ捨ててあるとそれは「OKサイン」となり、みんなが放置していくので、そのままに放っておくとそれはそれは街が荒むことになるのでしょう。片付けや掃除ってメンタル的に多大な影響を与えていますね。

この「割れ窓理論」は家の中のことでも同じことが言えるな、と思うのです。
このぐらいまあいっか、ちょっとだけ!と何かを置いてしまうと、ここに置いてもいいんだ、という「OKサイン」となり、次々とモノが置かれていくことになりかねません。
「OKサイン」を出さないように、見逃さないように、そしてすぐにリセットできるようにしておけば、キレイを維持していられるのだと思います。

今現在suzukuriでは片付け作業を積極的にお受けしていませんが、これまでの経験の中で引きこもりだったお子様が社会に出ていかれるようになったり、家族関係が向上したり、という嬉しい変化がありました。きっとこの割れ窓理論に基づいた効果なのだと思います。

「割れ窓サイン」や「OKサイン」が出ているところはないかどうか、じっくりと家の中を見回してみてくださいね。

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