あなたと私の距離

「Keep distance」という概念が定着して、人と距離を保つことが当たり前の世の中になりました。人との距離感ってとても大切。最近の学びから一入、大切なことだと思います。

Keep distanceの距離は2mほど。まさに「社会的距離=Social distance」なのですよね。世界保健機関(WHO)では「Physical distance」への言い換えを推奨しているのだとか。「物理的・身体的距離」という意味になりますが、「社会的距離」は「人と人との社会的な繋がりを絶たなければならない、と誤解を招きかねず社会的孤立を生じさせる恐れがある」からだとか。。。いや、もうこうなってくると十分そうなってきている現状もあるのではないかと思いますけれども。
市区町村では言い換えをされているところも多いようですね。

コロナによってその距離感覚を意識するようになりましたが、家という空間の中では無意識に家族間の距離を維持しているようです。収納の仕事をしていると、人間工学としての身体寸法&空間はとても必要になるので、ある程度は理解しているつもりでしたが、ただいま絶賛勉強中の「空間デザイン心理学®︎」の講座ではこれまた興味深いことを教えていただきました。

実際にメジャーなどで計測してみるととても面白いのですけれど、家の中で3600mm離れた場所から誰かに声をかけると口調や言葉使いがきつくなるのだとか。ぜひ確認含めて家の中を計測してみて欲しいです。笑。
例えばキッチンからソファで寛ぐ夫や子供に「ねえ、〇〇やってくれた〜〜〜???」と聞くとすると、声も大きくなり、聞いている方もなんだかイラッとした感情が芽生えます。
対照的に、ソファで横に座って同じことを言ってみてると、、、あら不思議、口調がとても優しく聞こえるのです。「ねえ、〇〇やってくれた?」という感じに。肩に手を添えたりなんてしたらなんだかとても優しい雰囲気になります。面白いですね〜〜。
お子さんに「宿題やったの??」と聞く時も子供部屋に向かって遠くから、とか、正面に立ちはだかって、というよりも横並びに座って体のどこかに触れながら言うのが効果的なのかもしれませんね。

日本のお茶室の寸法は完璧

講座はオンラインで受講しているので、日本中から参加している方々と一緒に学んでいます。先日の講義では、パーソナルスペースや空間における様々な上記のような寸法をコンベックスを使いながら確認しました。
メンバーのお一人がたまたまお茶室から受講されていらして、感動的なことをお話しされたのです。
お茶室の計測をあれこれしてみるとびっくり!!
□お茶室の主人→正客の距離は約2100mm:近接相の距離で相手に触れられない距離。
□主人→末客の距離は約3000mm:遠方相の距離で会話に引き入れられるギリギリの距離。
□主人の入口から末客までの距離は約3600mm:お茶を愉しむ場としての境界線が始まる距離。
なのだとか。

お茶室って本当に奥深く、そして完璧で無駄がない・・・。
人間の距離感や季節、そして社会的なマナーやルール、大切なことがギュっとコンパクトにおさまっているのですよね。
教えてくださった同期のメンバーに感謝した1日でした。

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